生命保険のウラ

私は大学を卒業してから某地方銀行に就職し、

2年半ほど生命保険の販売にも

携わっておりました。


今回は、当時を振り返りつつ、


保険の営業マンが案内しないけど

実は超大事な要素


についてお伝えしていきます。



保険料は多くの場合は固定支出なので、

家計の見直しをする際にもっとも注目される

支出の一つでもありますね。


見直しを提案する際に

既存の契約の一部解約ではなく、

あえて新規契約させたがる側面も否めませんが


加入している保険によっては


トータルで数百万~1,000万円以上

保険料を払うケースもありますので、


保険について知っておくことは

それだけでも現実的なメリットが

あると思います。



なお、本質的な観点で言えば保険に限らず


・相手への立場チェンジ能力

・隠された大前提を見つける能力


を磨くことで、

人間としての能力も上がっていきます。


まぁ、この辺はおいおい…



さて、

冒頭で

「営業マンが案内しない~」と言いましたが、


そうなる理由は大きく3つあると思います。



1、単純に知らないから案内しない

(保険会社の研修で教わらない、

パンフレットに記載がない)


2、知ってはいるが案内する意味(必要)がない

と思うからしない


3、知ってはいるが案内すると

契約率が下がるからしない



この辺りは営業マンへ「立場チェンジ」をして

読み取るポイントですね。


消費者側にとっては超大事な情報

であるにも関わらず、


営業マンや保険会社にとっては

逆に不都合でもあるので


あえて、研修でも教わらないし、

消費者に説明もしないこともあるのです。


これは消費者側が賢くなって

鋭い目を持って見極める点ですね。



一方の利益がもう一方の不利益になることを

「利益相反」といいますが、


生命保険業界はそれが起きやすい

と言われています。


営業マンのお給料は

私たちが支払う保険料から支払われているので

当たり前と言えば当たり前ですね。(^-^;


なので、私としては、

保険の加入は必要最低限をオススメしています。




さて、前置きが長くなりましたが、

今回のテーマは



「保険を解約しない大前提」


です。


営業マンが

「保険金を受け取るまで解約しませんよね~」

ということを前提として

話すことがあるという意味ですね。


ではここで、具体的に

「個人年金保険」や「学資保険」

を例に考えてみましょう。


保険のパンフレット等には

「〇年後に、〇%増えて、〇万円受け取れます」

などと記載されているわけですが、


契約から受給開始まで

最低でも15年、長いと40年程度は

毎月コツコツ支払い続けることがほとんどです。


その間に、

結婚、出産、離婚、転職、

失業、親の病気や介護など

さまざまなライフイベント(支払い)が

想定されるわけですが、


もし営業マンがお客さんに

「いろいろな支出が想定されますので、

すぐ支払いができるように

現金で準備しておきましょうね」

などと伝えてしまった場合、


お客さん側の気持ちとしては

保険じゃなくて現金で持っていればいいや

とシンプルに思うわけです。



15~40年間も保険料を支払い続けるという

あえて流動性の低い商品を契約する必要は

まったくなくなりますね(^-^;



というか、

保険会社の研修では当然のことながら

保険に加入する素晴らしさ

営業マンにインプットさせるわけですから、



営業マンは保険商品が抱える流動性の低さ

というデメリット自体を知らない

言った方が良いかもしれません。



確かに将来に向けて積み立てていく

という事は大切ですが、


その方法は積立定期預金、純金積立

つみたてNISA、純金積立など、


あえて保険でなくてはならない理由はないのです。



そんな中、生命保険(長期固定支出の確約

を契約して、その保険料払込期間中に

資金が必要になった場合には


1、その保険を解約(一部解約)する

(払込保険料より解約返戻金が少ないことが大半)

2、その保険の契約者貸付を利用する

3、銀行などのローンを利用する(契約者貸付より高金利)


などの方法はあります。


しかし、保険の中途解約をすると

ほぼ間違いなく損をしてしまい、


現実的なリスク・心理的な負担を

感じる可能性があります。


保険の営業マンたちは

お客さんのライフプランを

安易に捉えてはいけないわけですね。


お客さんの人生に対して

どこまで責任を持てるのかが超大事です。



ここまでを聞くと

営業マン(保険会社)が悪いように

聞こえるかもしれませんが、

見方を変えるとそうとも言えないのです。


営業マンにはインプットされた情報があって、

それをお客さんにアウトプットします(商談)。


広い目をもって言えば、人間だれしも

インプットとアウトプットしかやっていません。



彼らには彼らの家族やお金の事情があって、

保険の仕事をしているのです。


フルコミッション

(売れなければ翌月の給料0円)で

働いているケースもあるようなので、


その販売員の気持ちになれば

あえて不利益になる情報を

伝えたくないという気持ちも分かります。


すべては

原因(インプット)

結果(アウトプット)

で成り立っていますね。


私たちは目の前の現象(結果)

にとらわれがちですが、


「その背景には何があるのだろう」

「こうなる原因はなんなのだろう」


と考えてみることは重要です。



保険商品だけではないですが、

販売員の心境、

その業界をある程度は理解したうえで、


スマートな買い物ができる消費者が

増えていったらいいなと思います☆



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